事 案 |
マンションの下の階に住む男性(61)がベランダで吸うたばこの煙で体調を崩したとして、名古屋市瑞穂区の女性(74)が男性に150万円を求めた訴訟。 女性は5階、男性はすぐ下の階に居住。家族がいるときは外でたばこを吸う習慣だった。女性にはぜんそくの持病があり、下から流れてくるたばこの煙をストレスに感じ、帯状疱疹(ほうしん)を発症した。扇風機や空気清浄器を付けても煙が気になり、手紙や電話で喫煙をやめるよう男性に求めたが、応じなかった。 男性側は、女性の体調悪化と煙の因果関係は認められず、マンションの規則でベランダでの喫煙は禁じられていないこと、たばこを吸いながら景色を眺める楽しさや私生活の自由を挙げ、「違法性はない」と反論した。 |
結 果 |
名古屋地裁(堀内照美裁判官)は、近隣住民に配慮しない喫煙の違法性を認め、精神的な損害への慰謝料として5万円の支払いを命じた。判決は13日。 |
理 由 |
判決は、川に面した景色の良さから、女性がたばこの煙を防ぐため「日常的に窓を閉め切るような環境ではない」とし、他の居住者に著しい不利益を与えながら、防止策をとらないことは不法行為に当たると認めた。 |
出 典 |
(2012年12月28日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する. http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20121228080032785 |
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