事 案 |
印刷会社の元従業員らが相次いで胆管がんを発症した問題で、厚生労働省は、大阪市の印刷会社に勤務した3人について、発症と業務の因果関係があったとして労災認定する方針を固めた。がんを引き起こす原因は解明の途上だが、職業性疾病が疑われる労災認定をめぐり原因物質の特定を待たずに結論を出すのは異例。胆管がんの労災認定は過去に例がなく、年度内に初の認定が決まる見通し。 厚労省によると、これまでに印刷業に従事した経験があり、胆管がんを発症して労災申請したのは56人(うち死亡35人)。厚労省はこのうち、大阪市中央区の校正印刷会社「サンヨー・シーワィピー」の元従業員3人について、専門家検討会を立ち上げ、労災認定の可否を検討してきた。 作業環境を再現実験した結果、発症との関連が指摘される化学物質「1、2ジクロロプロパン」の平均濃度は推定130ppmに達し、国が許容の指標値とする10ppmの13倍だった。 同社の地下作業場の換気システムは、外部に排出した汚染空気の56%が還流し、換気が不十分だったことも判明。厚労省は「危険な環境下の仕事で発症した蓋然性が極めて高い」と判断した。 |
出 典 |
産経新聞 1月1日(火)7時55分配信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130101-00000042-san-soci |
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