無料法律相談

借金の相談(債務整理・任意整理、自己破産、個人再生)、

交通事故(被害者側)に関するご相談は無料です。

民事法律扶助

当事務所では、日本司法支援センター(法テラス)の民事法律扶助をご利用になられます。民事法律扶助とは、経済的にお困りの方が法的トラブルにあったときに、無料で法律相談を行い、(「法律相談援助」)、弁護士・司法書士の費用の立替えを行う(「代理援助」「書類作成援助」)制度です。債務整理のご相談、特に自己破産の案件では多くご利用いただいております。ただし、資力基準等の要件がありますので、詳しくは弁護士にご相談ください。

住 所

東京都墨田区

太平4-9-3

 

最寄駅

 

墨田区

錦糸町

電 話

03

5819-0055

 

江東区亀戸からお越しの方、

都バスが便利です。

太平4丁目下車徒歩0分

コンクリートのひび割れを瑕疵と認定した事例 札幌地裁平成17年10月28日

事案の概要

原告が,被告株式会社B工業との間で工事請負契約を締結し,同契約に基づく施工建物の引渡しを受けたが,当該建物には建築基準法等の建築関連法規に違反するなどの瑕疵があるとして,(1)上記契約の請負人であった被告B工業に対し,不法行為ないし瑕疵担保に基づき,(2)被告B工業の取締役であった被告(兼亡被告B2訴訟承継人)B1及び被告亡B2に対し,商法266条ノ3に基づき,(3)上記建物を設計監理したとする被告Dに対し,不法行為に基づき,(4)上記工事請負契約の締結を強要などしたとする被告Cに対し,不法行為に基づき,それぞれ上記建物の補修費相当損害金等の賠償を求めた事案

争 点

本件建物の瑕疵の存否:コンクリートのひび割れ

規 範

建物について瑕疵があるか否かを判断するに当たっては,まず,当該建物の設計図書,契約図書及び確認図書(以下「設計図書等」という。)が当事者間の契約内容を画するものであることに加え,それらが行政の行う建築確認や許可等の判断資料となることからすると,特段の事情のない限り,当該建物が設計図書等のとおりに建築されている場合には瑕疵がないとし,そのとおりに建築されていない場合には瑕疵があるものと判断すべきである。また,法及び施行令,建設省(国土交通省)告示,JASS5(鉄筋コンクリート造建物の場合)等(以下これらを併せて「法令等」という。)は,建築上の最低基準を定め(法1条),それを具体化し,あるいは我が国の建築界の通説的基準を示すものである(JASS5も,時代とともに改正が重ねられてきた建築業界での通説的基準であると認められる(甲40)。)から,法令等の定めを満たしている場合には瑕疵がなく,これを満たさない場合には瑕疵があると判断すべきである。

これに対し,法令等が安全な建物が建築されることを目的として定められていることなどを根拠として,当該建物が事実上安全であれば瑕疵はないとすべきであるとして,事実上の安全性を瑕疵の判断基準とする考え方もある。しかし,建物の事実上の耐力を数値化することはできず,それを前提として将来当該建物に襲来する荷重を予測することもできないのであって,事実上の安全性の有無を的確かつ客観的に判定することは不可能である。したがって,事実上の安全性といった概念は,瑕疵の判断基準として合理的なものとはいえず,上記のような考え方を採用することはできない。

結 論

ひび割れは,次のとおり,本件建物の瑕疵というべきである。

具体的事案検討

耐力性剛性の低下する 可能性

鉄筋コンクリート造の建造物においては,鉄筋とコンクリートが一体となって,その一体性を前提に付着強度(鉄筋がコンクリートから引き抜けない強度)が要求されているが,ひび割れは,鉄筋とコンクリートが剥離している状況であるから,両者の一体性がなく,付着強度が低下する。また,ひび割れが生じている箇所は,ひび割れの表面の幅以上に露出長さが存在するが,このような露出があれば,①コンクリートが大気中の炭酸ガスによって中性化し,鉄筋が腐食して構造耐力の低下をきたし,②露出が鉄筋位置まで達すると,鉄筋が発錆し,錆の体積は元の鉄筋の体積より著しく大きくなるので,錆が進行するとかぶりコンクリートを破壊し,鉄筋に沿ってひび割れが入り,このひび割れからさらに水や空気が進入し,ますます鉄筋の腐食が進行し,鉄筋コンクリートの耐久性を失わせることになるから,ひび割れによって耐力性や剛性が低下する可能性が生じることになる。

そして,どの程度のひび割れがあれば耐力性や剛性が低下する可能性があるかについては,建築学会が,幅0.3㎜のひび割れを最大限の許容範囲とし,また,幅0.2㎜ならばひび割れの中に水が入っていく漏水現象が生じ,特に梁に生じたひび割れの場合,そのひび割れが幅0.1㎜であっても,本来は外力によって負担させられる応力(物体に外力が作用するとき物体内部に生ずる抵抗力)が既に鉄筋に作用してしまっており,適当なものではないとして,建築学会の構造計算書では0.1㎜から鉄筋にどの程度の強度が加わっているか計算できるようになっていることからすると,幅0.1㎜程度のひび割れでも耐力性や剛性の低下する可

能性があると認められる。

本件建物に存在するひび割れは,上記認定のとおり,幅0.1㎜以上のものがあって軽度なものではなく,また,その数も少なくないから,耐力性や剛性の低下する可能性が著しく低いものではなく,JASS5・2・3・bに反している(なお,JASS5・2・3・bの「過大なひび割れ」とは,上記観点から,幅0.1㎜以上のものがこれに当たるとすべきである。)。)から,上記ひび割れは本件建物の瑕疵というべきである。

耐久性への

影響について

 

被告Bらは,本件建物においてひび割れが発生している箇所は,雨掛かりになる部分ではなく,耐久性に影響はないと主張する。

しかし,上記主張は,事実上の安全性をいうものにすぎず,前記のように瑕疵の存否は法令等の定めを基準として判断されるべきであるから,上記主張を採用することはできない。

ひび割れの

発生原因

 

本件建物において,上記ひび割れがどのようにして発生したかを直接的かつ具体的に示す証拠はない。しかし,後記のように,本件工事の施工は杜撰な態勢の下で行われたところ,上記のとおり,本件建物に存在するジャンカやコールドジョイントはコンクリートの打ち込みの際に適切な処置が施されずに人為的に発生したものであること,また,その箇所が両者を併せて13か所と少なくはないことからすれば,他のコンクリートの打ち込みについても同様に杜撰な施工が行われた可能性は高いということができ,上記ひび割れも杜撰な施工の結果生じたものであることが容易に推認される。

この点に関し,被告Bらは,住宅の品質確保の促進等に関する法律70条に規定する指定住宅紛争処理機関による住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準によれば,本件建物のひび割れは瑕疵と判断される可能性は低い旨主張するが,上記基準は,瑕疵が存在する可能性の判断の目安を一般的に述べるものにすぎず,このような基準があることから直ちに上記推認が覆されるとは解されない。

また,被告Bらは,本件建物のひび割れは,そのパターンから乾燥収縮による原因が大きいと主張するが,乾燥収縮があることから直ちに人為的な原因が存在しないといえるものではなく,この主張をもって上記推認を覆すものとすることはできない。


概要 | プライバシーポリシー | Cookie ポリシー | サイトマップ
東京墨田区錦糸町・押上  相続、交通事故、債務整理、離婚、労働といった暮らしの法律問題から企業法務まで、弁護士をお探しならアライアンス法律事務所までお問い合わせください。 東京都墨田区太平4-9-3第2大正ビル 電 話03(5819)0055 代表弁護士 小川敦也(東京弁護士会所属) 亀戸からお越しの方はバスが便利です。